中学時代の友人に会ってきた。

彼とは中学、高校の途中までよく一緒に遊んでいた。明るい奴なんだけど凄い繊細でね。俺の家にほぼ居候のような状態だった事もあった。彼と疎遠になったのは幾つか理由があって約束を守らなくなってきたり俺が紹介したアルバイトを無断で欠勤するようになったからだ。あまり良いとは言えない奴らとつるみ始めていたしね。それで疎遠になったんだけどある時ふっと俺は彼の事を思い出し家に行った。彼は言い方は悪いが完全に壊れていた。話も支離滅裂で暴れたり物を壊したりし始めて俺は言葉が出なかった。彼は今でも支離滅裂だがここ数年、何ヶ月かに1回くらいのペースで会っている。過去と現在が混在している彼の話を俺はただただ聞くだけなんだけど俺の事はどんなに容姿が変わろうが覚えている。俺はそれが嬉しい。ただそれだけの事なんだけど彼には、もちろん俺にとっても貴重な時間で数時間、お茶を飲んでるだけなんだけどね。偽善だと言う人もいるかもしれない、自己満足だと言う人もいるだろう。でも、俺にとっても楽しい時間なんだよね。ただ、それだけなんだ。彼が元気だと俺も嬉しいし彼もまた理解してるかどうかは別としてその時は楽しんでるようだ。人間はちょっとの事で変わってしまう脆くて儚い生き物なんだな。