振り返ってみると。

12で音楽を聴き始めて13でギターを始めた。十代は憧れだったな。漠然と格好良くなりたいというかね。俺の地元では多摩地区だけに本当はストリートスライダースに憧れているのにストーンズだのブルースだのという連中が多かった。15でセックスピストルズに目覚めたガキにそんなトロい音楽は響きはしないし薦めてくる連中も嫌いだった。パンクなんて俺の周りには居なかったし聴いてる奴もせいぜいARBだのモッズだの日本のパンクばかりだった。それも俺は嫌で大嫌いだったよ。日本語でパンクなんてダサイと今でも思ってるしロックも同じだ。俺は今でもストーンズとか諸々のオールドロックは嫌いだしそれでいいと思う。十代の感性が未だに残ってると勝手に判断してる。つるみたくてもつるめなかった。友達は居たけど音楽の事は話せない。それでもパンクバンドをやっていた。目標なんて普通にライブハウスに出演出来る事くらいだ。当時は無名のライブハウスを貸し切るかホコ天かオーディションしかなかったからその全てをやっていたよ。オーディションには何度も落とされその度にお金も取られてね。ようやく夜の部に出演出来てもポケットに2、3万入れてノルマを払っていた。苦労話がしたいんじゃない、事実だよ。だけど俺には何かあるんじゃないかとずっと思ってたしそれが若さだろう。根拠の無い自信にみなぎってて解らない奴がダメだと思っていたしね。そう考えると大して変わらないなー。変わりたいんだけどね。変われないのかもな。苦労なんてしない方がいいに決まってる。俺は当時、苦労だとも思っていなかったし。今は企画を立ててそこそこのメンツを集めてライブをやれば何とかやれる。いい時代だと真に思う。俺の十代の頃は楽しくもあったけど苦痛も多かった、それは今の十代の人達も変わらないのかな。俺が偉そうに言える事は情報を遮断しろ!!って事くらいだね。居場所なんて何処にも無いし未来や可能性なんて信じて欲しくないね。とにかく、情報を遮断して楽器とレコードとカッコイイ服だけ大事にしろって言いたいね。随分と偉そうだしここなんて十代の奴は見ていないだろう。もっと狭くという感じなのかな。