服 音楽 遊び

パンクに目覚めたのはいいが、とにかく金が必要になった。小遣いだけでは足りない。当然アルバイトを始めた。服を買わなければ。手持ちの服だけでは格好がつかない。ガーゼシャツやらリストバンド、ベルト、偽物のボンデージパンツ。難関は靴だ。当時はA Store Robotのラバーソールは28000円。今よりは安いが高校生にはキツい。古着やらを組み合わせてどうにか間に合わせても靴はどうしようもない。偽物でも15000円で、どうせなら本物が欲しい。当時のバイトの時給は500円。一気には揃えられない。運良く地元の田無には良心的なインポートの服屋があった。ドクターマーチン8ホール新品が6800円。そこのお兄さんは本当に良くしてくれた。革ジャンもどれでも10000円でいいと言われイギリス製のライダージャケットを手に入れた。それだけじゃない。新しいギターも手に入れなければいけない。俺が持っていたのはホーナーのスタインバーガーコピーでこれじゃダメだ。何故かビルローレンスのテレキャスターが欲しかった。当時の値段で85000円だ。レコードも欲しい。レンタルレコード屋も活用していたが現物も欲しい。出かけるのにも金がかかる。理想のパンクロッカーになるには大変だ。